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友好を阻害する歴史の政治利用

 昨年、12月27日安倍総理は真珠湾を訪れ、75年前の日本軍による真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊した。安倍首相は慰霊後の演説で「不戦の誓い」を表明し、日米両国を同盟国として結びつけたのは寛容の心がもたらした「和解の力」だと訴えた。時のオバマ大統領も、米国と日本は友情と平和を選んだ、日米同盟はアジア太平洋の安定の礎であり世界に進歩をもたらす力だ、と応じた。昨年5月のオバマ前大統領の広島訪問に続く今回の真珠湾訪問で「戦後」からの脱却が進み歴史的な意味を持つ訪問となった。アメリカはトランプ政権に変わったが、日米の絆が揺るぎなく前進することを期待したいものである。
 一方、今年5年に一度の大統領選挙が行われる韓国では朴大統領の弾劾訴追案が可決され、政情不安が続き大統領の即時退陣を求める大規模な集会が何度も開かれている。懸念されるのは大統領退陣と従軍慰安婦問題の日韓合意破棄など反日の動きが結びつけられていることだ。釜山の日本領事館前に慰安婦を象徴する少女像が設置され、従軍慰安婦問題がまたも表面化している。また地方議会の議員がつくる団体は竹島に少女像を設置する募金活動も始めた。日韓両政府の合意は無効だとする挺体協(韓国挺身隊問題対策協議会)を中心にした動きが活発化し従軍慰安婦問題が大統領選の一つの焦点に浮上している。そして大統領選出馬予定者や韓国メデイアの間でこうした動きを抑制せず、同調する風潮が拡がっている。大統領選の結果によっては、日韓両政府で合意した従軍慰安婦問題、中国の反対を押し切って決めたアメリカ軍のTHAAD(高度ミサイル防衛システム)配備、日本と結んだGSOMIA(軍事情報包括保護協定)などを一方的に破棄する事態も想定される状況だという。
 韓国では、歴史の意図的な政治利用で国内世論を引きつける政治手法がしばしば選択される。被害者と加害者の立場で「反省」「謝罪」が求め続けられ、日本の過去を批判し続けることで非理性的な国内世論が形成されてきた経過がある。日本は戦争や植民地支配などに関して何度も深く反省する一方、従軍慰安婦問題では、戦後50年にあたる95年に「女性のためのアジア平和基金」を作り、償い金、総理の手紙、医療福祉金などを韓国、台湾、オランダ、フイリピンの被害者に渡し解決に努めてきた。そして今回15年12月の「最終的かつ不可逆的な解決」の合意を確認し、10億円を拠出し韓国の「和解・癒し財団」により多くの元慰安婦に手渡された。このように日本は従軍慰安婦問題に対し誠意ある対応をつくしてきた。
 大多数の日本国民は日韓関係の悪化を相手国の不寛容だけに帰するつもりはないし、過去の植民地支配の自覚と反省も忘れない。だが朴政権の弾劾と大統領選、従軍慰安婦問題が絡んだ韓国の情勢には違和感を覚えざるを得ない。歴史の政治利用は和解を阻み未来志向の友好関係を阻害する。加害者への断罪が続けられる隣国と、和解による信頼と友好の関係を築く日はいつ来るのであろうか。


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青木時

この国と付き合うためにはこれまでの日本人の常識では無理ではないか。新しい発想が必要か。彼らの考えが変わるわけも無し、我々も考えを変える必要も無いし。
by 青木時 (2017-01-29 20:12) 

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